
こころの育ちエスコーター 国末けいこ
はじめまして。国末(くにすえ)けいこです。
小児科医として26年親子と関わり、同時に3人の子育てと向き合ってきました。その過程でたくさんの育児書や専門書を読み、ネット情報を集めたけれど、その通りにはできないし、やってもうまくいかないことを経験します。そんなとき、とても力になってくれていた義母が亡くなったことをきっかけに、常勤から非常勤に働き方が変わりました。それを機に今まで忙しい診療の中ではできなかった「お母さんとの対話」の時間を、たくさん持つことができたのです。もちろん子どものケアは必須なのですが、お母さんのサポートがとても重要であることに気がつきます。
間もなくして、有志で立ち上げた親と子の育ち支援である『sodateku(育ちを考える小さな集い てくてく)』でも「お母さんとの対話」を重ねていきました。お母さんたちは、誰も教えてくれなかった子育てで日々戸惑っています。何が正解かわからない中で、得体のしれないプレッシャーを感じて疲労している。そこで「お母さんとの対話」がお母さんのこころを整えることにつながっていることを実感しました。
2018年には親子カウンセリングをメインとした小さなクリニックを開院し、子どもだけではなくお母さんのケアにも重点を置いた診療をしていました。ですが、医療の枠ではないサポートをお母さんが必要としていることがわかりました。そこで、2021年に『cocokaraお母さんがこころを整える』を立ち上げたのです。
cocokaraでは、日常の中でどう在りたいかを意識することで、お母さん自身が自らこころを整え、笑顔で自信を持って子育てができるサポートをしています。気がつけば小児科医の臨床よりもお母さんのサポートや子育て支援の活動に携わる時間が多くなりました。これからも小児科医だけど、お母さんのための『こころの育ちエスコーター』として活動していきたいと強く想っています。
お母さんが笑顔で自信を持っていれば、子どもに関わる全ての人、そして子どもたちが自然な育ちとともに自分らしい生き方をできると信じています。そして、関わる全ての人が「育ち合う」ことができる社会を目指しています。